機知と生気に満ちた若者

 『ジャン・クリストフ』の今日読んだ箇所は、主人公であるクリストフともう一人の人物の会話が多くの部分を占めていました。  その会話の相手は若い人で、機知と生気とに満ちているというようにいわれていますが、実際におもしろいことを言っていて、クリストフが何度も笑っています。  しかし、ただおもしろいで済ませられないようなことをする面もあります。それでも、クリストフに受け入れられているようです。クリスト…

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再会

 『ジャン・クリストフ』が終わりに近づく中で、しばらく前に登場していた人たちが再び主人公であるクリストフの前に姿を現すことが続いています。クリストフがしばらく離れていたパリを再び訪ねることがそれにつながっています。  今日読んだ箇所で描かれていたのは、クリストフにとって以前から知ってはいたものの相互のコミュニケーションが多くはなかった人との再会です。相手との関係を考えると、特にクリストフにとって…

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年齢のとらえ方

 『ジャン・クリストフ』を読み進め、かなり終わりに近づいてきました。主人公であるクリストフの年齢は示されていないのですが、それほど高齢だとは思いません。ですけれども、後に続く世代との違いが描かれてもいます。  この作品の背景となっている時代のヨーロッパと現代の日本とでは同じ年齢層の人の位置のとらえ方が異なるという面があると思います。日本でも人生50年という言葉があるように、今とは生きるとされてい…

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詩集の著者

 『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフは、本屋で詩集を手にして読み始め、それを買って持ち帰って読み、その後で著者を探し当てて直接会います。  その著者はクリストフがもともと知っている人物でした。この人物の再登場は意外でしたが、考えてみるとそうなることになっていく伏線がありました。単純に二人が親しくはなれないところが残念です。それでも、この人物が話から姿を消したままでいなかったことは良…

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長い手紙

 『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフは、再びパリに滞在します。そこで、ローマにいる女友だちと長い手紙のやり取りをしています。  その中でおもしろいと思ったのは、クリストフが知り合ったある人物についての長い記述です。クリストフにとって自分の経験に近いものがあると思うような人物ですが、その時点での結果には大きな違いがあります。その人と自分とを比較して考えている内容から、クリストフが自らの…

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ローマ

 『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフは、ローマに留まる中でそこにある良いものに対して目が開かれてきたようです。  とても豊かな歴史のある街であることから、何かは心に触れるのが当然である気がします。そうはいっても、この作品の背景となった時代のローマは芸術家にとって同時代の仲間から受けられる刺激には乏しかったように描かれています。  才能にあふれた人がなぜか集中する時期と場所も、そう…

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親しいお友だち

 『ジャン・クリストフ』の今日読んだ箇所は多くが男女間の会話でした。  その中で、より親密な関係を求める男性に対して女性の側が「親しいお友だち」としての関係を続けることを主張しています。  「いいお友だちでいましょう」というのは、日本では男女間で関係が進むことを断るときの常套句である(少なくとも創作の世界では)と思いますが、時代も国も違う作品で似たようなことを言っている場面があるのは初めて読…

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イタリアの海

 『ジャン・クリストフ』の主人公のクリストフは、ローマへ移動します。その最中に、鉄道の不具合のために海が見えるところで足止めされます。  そ景色が気に入ったらしく、クリストフはその地に数日滞在します。スイスからローマへ移動する途中であることから、イタリアの北部です。このブログの主は見たことがありませんが、イタリアの海はきれいだろうな、と思います。  クリストフはその後ローマに着きますが、ローマで…

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ドイツ人から見たイタリア人

 『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフは、自分から好んでではなくローマに行くようです。  そのことについて述べられていた箇所に、北方の人から見た南方の人の印象が記されていました。饒舌で大風呂敷を広げる、というように見ていて、それは昔から続いているようです。  現代でも、ユーロの危機という話になると、ドイツと、ギリシャやイタリアといった南欧の対立という図式で説明されます。多くの北方の…

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人から理解されない芸術

 『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフは、難しい時期を脱して、芸術家としての創作もハイペースで進むようになりました。  その作品は、自らの心から出てくるものをそのまま形にしたもののようで、通常の物差しで評価できる範囲を超えている様子です。人からは理解されずとも、芸術家としては最も充実した時期を迎えているのだと思います。  最後から2番目の巻を読み終え、最後の巻に入ります。 にほんブログ…

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